歯周組織再生剤リグロス® 歯周組織再生剤リグロス®

リグロス®のご使用を希望される先生方

リグロス® FAQ

ご購入にあたって

Q リグロス®の購入方法について教えてください。

Q
リグロス®のご購入・ご使用を希望される先生方には、「リグロス®e-ラーニング」の受講、もしくは製品説明会への参加をお願いしております(図参照)。
本剤を適正にご使用いただくための手続きです。ご理解の程お願い申し上げます。

リグロス®e-ラーニングを受講される場合

  • e-ラーニングサイト(https://membership.regroth.jp/)にアクセスし、新規会員登録を行い、e-ラーニングを受講してください。受講完了後、エス・エム・ディ(株)のWebサイトで購入手続きを済ませますと担当の卸業者より購入についてのご連絡をさせていただきます。

製品説明会を受講される場合

  • 説明会参加後にリグロス®の購入を希望される場合は、当日配布いたします「購入依頼書」に必要事項をご記入の上、ご提出ください。数日~1週間程度で担当の卸業者より購入についてのご連絡をさせていただきます。

Q リグロス®の流通について教えてください。

Q
リグロス®は、歯科領域専門の新医薬品です。製造販売後安全管理業務、医薬品リスク管理計画及び適正使用の推進、さらには確実な品質管理とトレーサビリティの確保が必要なため、特殊医薬品の流通を専門とするエス・エム・ディ(株)を販売総代理店とし、流通を一元管理いたしております。スムーズに本品をお届けするため、下記の契約卸業者からのご購入を推奨しております。

【販売総代理店】
エス・エム・ディ株式会社
東京都千代田区内神田1-12-1
http://specialtymd.co.jp/jp/index.html
TEL : 03-5283-5025

Q 製品説明会の開催について

Q

製品説明会の開催を希望される場合は、下記にお問い合わせください。

科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
URL:https://www.kaken.co.jp/inquiry2/inquiry_medical.php

Q リグロス®の価格はいくらですか?

Q
リグロス®は、医薬品で薬価基準に収載されており、薬価は以下のとおりです。(2019年10月現在)
  • リグロス®歯科用液キット600µg : 1キット 21,053.70円
  • リグロス®歯科用液キット1200µg : 1キット 28,317.80円

Q リグロス®の保険請求の方法は?

Q
製品情報サイトをご参照ください。
http://regroth.jp/product/insurancecalculation/index.html

ご使用にあたって

Q リグロス®を使用する場合、施設基準の届出は必要ですか?

Q
リグロス®使用にあたっての施設基準を届出る必要はございません。

Q リグロス®の投与量の目安は?

Q
第III相試験(エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)対照比較試験)における塗布量別の歯数分布は下表のとおりでした。
1歯に対しては600µg製剤(0.2mL)が該当する症例が多く、2歯以上に対しては1200µg製剤(0.4mL)が該当する症例が多く見られました。
しかし、1歯でも複数の骨欠損が存在する場合や比較的大きな骨欠損の場合には600µg製剤では容量が不足する可能性があります。
予めX線写真等から必要量を見積もって下さい。

Q 投与時にエッチングが必要ですか?

Q
エッチングをする必要はありませんが、実施してもかまいません。エッチングを行った場合には十分に洗い流してください。
なお、リグロス®は、エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)とは異なり、根面に塗布するのではなく、歯周組織欠損部に塗布することで、未分化間葉系細胞、歯根膜由来細胞に対して増殖作用を示すとともに血管新生を促進します。歯周組織の欠損部を満たすように投与願います。

Q リグロス®が保険適用であることの患者さんへのメリットは何でしょうか?

Q
保険で歯周組織再生療法を受けられるため、患者さんの自己負担を軽減できることがメリットであると考えております。なお、本剤を自由診療でご使用いただいても、健康保険法上は問題ありません。

安全性について

Q リグロス®には発がん作用があるのでしょうか?

Q

リグロス®は正常な細胞をがん化させることはありません。しかし、強い血管新生や細胞増殖促進作用により、投与部位およびその近傍に悪性腫瘍がある場合は腫瘍細胞を増殖させる可能性を否定できません。口腔内の鑑別を十分に行ったうえで、リグロス®を使用してください。

<根拠>
マウスを用いた試験において腫瘍移植部位にトラフェルミン(ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子;bFGF)を直接投与すると腫瘍細胞の増殖及び転移を促進することが示されましたが、移植部位から遠位部に投与した場合には腫瘍細胞の増殖に影響を与えませんでした(承認時評価資料、Tsunoda S, et al.: Cancer Science, 98(4):541-548,2007)。

Q リグロス®投与後は必ず腫れ・痛みのような副作用が発生するのでしょうか?

Q
リグロス®投与後の腫脹関係の副作用として、治験では安全性評価対象症例429例のうち「適用部位腫脹」が1件認められました。市販後は「適用部位腫脹」5件、「顔面腫脹」2件、「処置後腫脹」1件が報告されております。なお、疼痛に関する報告はございません(2019年1月末時点)。

Qリグロス®の成分は、皮膚潰瘍の治療剤ですが、
リグロス®を口腔内潰瘍に使用できますか?

Q
リグロス®の有効成分のトラフェルミン(ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子;bFGF)は、褥瘡・皮膚潰瘍治療剤としての有効性・安全性が確認され、2001年に承認を取得し、フィブラストスプレーの販売名で広く臨床で使用されております。
一方、リグロス®の適応は、歯周炎による歯槽骨の欠損であり、歯肉剥離掻爬手術時にのみ使用されます。したがって、口腔内の潰瘍病変に使用することは出来ません。
また、リグロス®は細胞増殖促進作用を有するため、口腔内に悪性腫瘍のある患者には禁忌であり、悪性腫瘍においては、潰瘍形成の所見を呈することが多いことからも潰瘍部位には決して投与しないよう注意が必要です。

その他

Q

リグロス®の製造販売承認が予定より遅くなったのは
安全性に問題があったからなのでしょうか?

Q
そのような事実はありません。臨床試験での副作用件数につきましては、安全性評価対象症例429例中3例(0.7%、臨床検査値異常は除く)でした。
プラセボを対照とした第3相臨床試験終了後、追加でエナメルマトリックスタンパク質を対照とした非劣性試験を実施したため、当初の予定より時間を要しました。本剤は世界初の歯周組織再生医薬品のため、有効性の評価方法に関して当局と慎重に検討を重ね、追加試験を実施することにいたしました。

Q アメリカで新薬承認申請(NDA)を却下されたのでしょうか?

Q
新薬承認申請(NDA)を行っておりません。

Q リグロス®は骨補填材と併用すると効果が減弱するのでしょうか?

Q
2019年3月時点では、そのようなデータは確認されていません。リグロス®と骨補填材の併用については、米国でbFGFをβ-TCP(β-リン酸三カルシウム)と併用した際の効果についてのランダム化比較試験が実施されました。エックス線写真上での骨充填率(% Bone fill)に関しては、β-TCP と0.3%のbFGFを併用した群とβ-TCP単独群との間で統計学的な有意差は認められませんでした。一方、より再生が難しいとされる1壁性および2壁性の骨欠損形態においてはbFGFを併用した群では、有意に高い骨充填率が認められたと報告されています(P<0.05、共分散分析、Cochran DL, et al.: J Dent Res, 95(5): 523-530, 2016)。

Q リグロス®には長期の有効性及び安全性を評価したエビデンスはありますか?

Q
リグロス®の第2相臨床試験後、約8年間にわたる追跡調査を実施し、長期経過を評価した結果があります。リグロス®群はプラセボ群に比べてイベント発生までの期間が有意に延長し、リグロス®投与により歯周炎の再発・悪化のリスクを長期的に低減することが示唆されました(北村正博他: 日本歯周病学会会誌, 54(1): 38-45, 2012)。
リグロス®の第2相臨床試験時の症例において9年間の追跡を行い、再生された歯槽骨が維持されているという症例報告もあります(Ninomiya M, et al.: Clinical Advances in Periodontics, 3(4), 216-221, 2013)。
※治験薬投与部位における歯周炎の悪化に起因すると判定された治療や症状

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